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藤原直哉 解散総選挙と日本経済の行方 2009/07/17

 今度の総選挙は過去10年間の規制緩和・ビッグバンの政治経済について国民からの審判を受ける選挙。外交についてもアメリカの属国化であったがそれについても国民の審判が下る選挙になる。古い時代が壊れて新しい時代がスタートするきっかけになるだろう。
 整理と再生の二つの視点が大切だろう。小泉竹中改革の隠れていたものが現れるだろう。
 選挙後、新しい政権の誕生と相場の暴落(二番底)の時期が重なってすべての膿みが一気に出てくる可能性がある。
 中央銀行が市場を買い支えているのか゛はっきりと見て取れる。一方ではアメリカでは8兆円の負債を抱えるノンバンクの破綻が迫っている。カリフォルニアの破綻も迫っている。日本を再生するには過剰な輸出に頼る経済を変えなければならない。次の政府の仕事は大きい。まず現状をしっかりと国民に告げることだ。それが経済再生の第一歩となる。その次に再生された日本のビジョンを示すこと。第3には現場を熟知していて見識のある人を集めなくてはならない。この3つが必要になる。この建て直しには政治が動くしかない。選挙後の政府の責任は重い。
 
経済アナリスト 藤原直哉(ふじわら・なおや)

藤原直哉の著作 in Amazon.co.jp

編者感想
日本経済の現状を国民にしっかりと伝えるのはとても大事なことだろう。いまは政府の経済関係部署からのアナウンスはうそではないけれども正しく伝わらない物言いをしていると思う。次の政権は正しく現状を伝えてほしい。
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伊藤実 再就職に向けた行動計画 2009/07/16

 昨年末までは雇用情勢はそこそこ調子がよかったが、リーマン・ショックであっという間に世界が不況に巻き込まれた。その後に派遣労働者の雇用停止・解雇が起こった。雇用の更新がなされなければ自動的に(何の救済措置も無く)失業する。正社員は非正規社員の解雇により守られていた。また、正社員は制度的にも雇用調整助成金などによっても守られていた。そのうちに景気が回復してくれたらいいのだが・・・。
 ハイブリッド車は売れているが年間せいぜい40万台くらい。他の車種は売れてないので正社員もいずれ解雇されるだろう。中小企業の経営者に聞いてみると仕事が減ったのではなくて、無いんだという。
 失業したときに職安に通って、いい仕事がないないと嘆くのは悪いパターン。求人が求職を上回っているのは専門技術職。あまっているのは誰でも出来る一般事務。
 大都会では民間の職業紹介所があり、そこでは求人する会社がお金を出してでも欲しがっている専門性・付加価値の高い人の募集がある。一方、ハローワーク(職安)は求人も求職も無料だからお金を出してでも採用したいという求人はそんなには来ない。地方はハローワークを見ればその地方の求人状況がわかる。
 もし自分に、募集されている専門性が無い場合は、(ハローワークで)職業カウンセリングを受けてどうすればその職につけるのか坑道計画を立ててくれる。ただ、鵜呑みにしてはいけない。民間・公的職業訓練機関のコースは卒業後の就職状況がばらばらで、自分で調べておかねばならない。きちっと調べて就職率の高いコースを受けるようにすること。在職者も同じ。いつ解雇されるか会社が倒産するかわからない。
 今はちょっと異例な状況だ。次の景気が回復したときに備えるべきだ。太陽光パネル、電気自動車が注目されて、産業構造ががらっと変わる可能性がある。技術革新、将来の変化に個々人がどういう対応をしたらいいのか調べて行動するのがいい。
 
労働政策研究研修機構統括研究員 伊藤実(いとう・みのる)

伊藤実の著作 in Amazon.co.jp

編者感想
ハローワークで職業カウンセリングや職業訓練相談をやってる。教育訓練のコースは電気工事士・簿記などの昔からある物のほかに、少ないけれどもWEBプログラミングやWEBデザインなどのIT系もある。ただ、太陽光発電や電気自動車、環境関連のコースはまったく無い。がらっと変わった時を考えての職業訓練は用意されていない。また30歳以下の人を対象にしたコースが結構多い。えり好みしてもいられないんだろうけど、将来のことを考えて自分にあった職業訓練を探すとなるとなかなかピッタリというのはない。

テーマ : ビジネス展望
ジャンル : 政治・経済

金子勝 ジャパン・リスクを考える 2009/07/15

 世界で日本リスクがささやかれている。日本が時限爆弾を抱えている。北欧、イギリス、スペイン、東欧も厳しい。世界的な景気対策で長期金利がじわじわ上昇している。アメリカも財政赤字が2兆ドルを超えるかも。
 この財政赤字の状況でアメリカの景気回復が思わしくないとなると、日本は従来型の輸出主導による景気回復は期待出来ない。日本は雇用や社会保障が崩れる中で内需主導の回復は難しい。
 最近、国際再生エネルギー機関が発足し、本部がアブダビのマジャールシティに置かれ、なんと技術開発本部がドイツのボンに置かれた。ISOのときのようにデファクトスタンダードを握る戦略がヨーロッパにより進められているのに、日本は取り残されてしまっている。その状況で日本はひたすらお金をばら撒く政策を行っている。
 日本は一時的な景気対策が息切れしたところで景気の二番底を迎えるだろう。都議選の結果を見ると民主党が政権を握るだろう。しかし、オバマ政権がブッシュ政権の尻拭いをしているように、これまでの麻生政権の政策の後始末を迫られてしまうのではないか。財源の制限を受けながらマニフェストを実現していくと言う非常に困難な状況が予想される。
 うがった見方だが、麻生政権は落城寸前に埋蔵金を使い果たす「焦土作戦」をしている。民主党が政権に就いたら金庫はカラッポ。税制を根本から見直さないと財源が用意できない。その点をはっきり打ち出すべき。
 政権交代は望ましいことかもしれないが、先のことを考えるべき。2010年の参議院選挙がカギになる。そのときまで民主党が国民の気持ちを(自民党が出来なかった根本的な税制・医療・社会福祉などで)つなぎとめておかないと民主党はその選挙で負けるだろう。そうすると大混乱に陥り、ジャパン・リスクが顕在化する。心配だ。

慶應義塾大学教授 金子勝(かねこ・まさる)

金子勝の著作 in Amazon.co.jp

編者感想
自民党が出来なかった根本的な改革の一つに公務員改革があると思う。昔は「公務員の給料が安すぎて炭焼きをやるほうが儲かる」と言って公務員から炭焼きに職変えした人もいた。それが改善されて今では高給取りに分類される職業になった。民間の安い給料から引かれた税金で公務員の給料を高く維持している現状はどうにも納得いかない。たとえば地方公務員の平均年収が730万円(総務省しらべ)という。だったら議員や首長にねじ込んででも自分の子供を役所に入れようとする気持ちはよくわかる。江戸幕府があれほど長く続いた理由の一つは、権力を持つもの(武士)には富を持たせず、富を持つもの(商人)には権力を持たせない制度があったからだと思う。つまりそれなら民衆の不平不満は政治体制に集中して向かいにくかったのではないか。
民主党に提案。江戸時代の武士の勤務体系を参考にして、公務員を二倍に増やし、公務員の給料は半分し、そして勤務日数は半分にする。増えた公務員の分を失業者の雇用でまかなう。年収を半分にしても民間サラリーマンの平均年収437万円より多少下回る程度だから生活できる。「美しい日本」を実現するチャンスかも。どう? 2010年の参議院選挙を超えて民主党政権がもつかもよ?...失業期間が長いと妄想もその分でかくなる(苦笑)。

江戸幕府式の公務員のワークシェアリングはオランダで導入されていた。働き方はフルタイムもパートタイムもあるがその身分に差別はない。やれば出来るじゃない。日本もやってみたらいい。(2009/07/18 追記)

テーマ : ビジネス展望
ジャンル : 政治・経済

山下一仁 米のトレイサビリティー 2009/07/14

 米トレイサビリティー法が国会で成立した。コメ流通に大変な変化が起こる。しかもマイナスの影響だ。トレイサビリティーとは取引の履歴を残しておくもの。牛肉は狂牛病の影響ですでにトレイサビリティーが行われている。米の汚染米事件で米にもそれが導入された。
 一見、消費者にとってよさそうだが、コストがかかる。農協でなく個々の農家が直接流通業者に販売するとトレイサビリティの管理が大変手間になる。牛肉は食肉処理場に一旦集められるので管理が楽。
 米にはミニマムアクセスがあるので、国内の米にはいろんな値段が発生する。工業用の米は1トン1万円、食用だと1トン25万円。横流しすると絶対儲かる。
 減反を廃止して米価を下げると国内の食用の需要が増える。国産米がミニマムアクセス米よりも下がればミニマムアクセス米を購入しなくてもすむ。さらに安くなれば国産米を輸出できる。
 経済政策の基本と言うのは、問題の根っこに直接対策を打つこと。牛にしても米にしても、問題がおきたらトレイサビリティーというのは安易な対策だ。汚染米を利用した農水省の権益拡大という匂いもする。農協などの流通業者を通じて農家に米を販売させることを強制させるという流通の問題もはらんでいる。

経済産業研究所上席研究員 山下一仁(やました・かずひと)

山下一仁の著作 in Amazon.co.jp

編者感想
今年の4月24日の官報に米トレーサビリティ法のことが載っているらしい。来年の秋から施行されるとか。北海道新聞の記事にも少し出ていた。http://www.hokkaido-np.co.jp/cont/hrice_news/55645.html
肉なら塊だから混じることは無いけど、粒粒の米は混ぜてしまうとわからない。魚沼産コシヒカリが生産量をはるかに超えて流通しているとか怪しい話は多い。汚染された米は食べたくないけど、米の値段があがるのは困る。いっそ、山下氏のいう「減反廃止」をどこかの地域でやってみて「米作のコストがこれだけ下がりました」という実証をしてみてもらいたいものだ。

テーマ : ビジネス展望
ジャンル : 政治・経済

林康史 東京穀物商品取引所の株式会社化 2009/07/13

 今日本にいる。上海は緯度的には熊本と同じくらいだが、蒸し暑い。東京穀物商品取引所の株式会社化準備検討委員会というのがあって帰ってきた。
 東京穀物商品取引所は会員組織で大豆、砂糖、穀物の現物・先物商品を取り扱う。東京証券取引所は2001年、東京工業品取引所は2008年に株式会社化した。
 ヨーロッパやアメリカの商品取引所は取引所外の取引が増えたことと、会員以外の要望にもこたえたほうがいいのではないかということで株式会社化した。株式会社になるとどう統治するか、どこからお金を調達するか、公共性と営利性をどうするか、などの制度設計が必要とされる。
 上海でも皆既日食が見られるが、私は7月22日にはまだ日本にいて日食を見られない(笑)。

立正大学教授 林康史(はやし・やすし)

林康史の著作 in Amazon.co.jp

編者感想
商品先物取引は、将来の価格変動リスクを管理するための手段(リスクヘッジ)として始まった。世界で最初の商品先物取引所はご存知大阪堂島米会所で行われた。イギリスで行われていたのは現物取引の先渡取引であっ先物取引ではなかった。当時の日本は関東が銀本位制、関西が金本位制で、二つの価値の交換レートを決める為に米の価格を仲立ちとしていたとか。
 今の商品取引所は、所轄の官庁が農林水産省と経済産業省の二つあって複雑だったり、品目によっては取引量が減少して投機的な動きをしたりで存続の危機に見舞われているそうだ。それで商品取引所の存続を掛けて「株式会社化」と言い出したらしい。工業品の方だけど「ロコ・ロンドン金取引」なんていう怪しい事件もあったし、やるのならズルい商売が出来ないような仕組みを考えるべきでしょうね。

テーマ : ビジネス展望
ジャンル : 政治・経済

寺島実郎 イタリアサミットと世界 2009/07/10

 丁度一年前に洞爺湖サミットがあった。ブッシュ大統領の笑顔だけが記憶に残っている。当時、世界の金融不安は高まりつつあったのにこれには踏み込まず、結局9月のリーマンショックを迎えた。また、環境問題についてもアメリカが消極的であることを印象づけた。
 オバマ政権の登場で世界へのスタンスがまだ見えてこないが、イラク・アフガニスタン、核不拡散、経済対策、環境(但し、非常に玉虫色)について懸命にやっている。努力はしている。
 中国が新疆ウイグル自治国の問題で帰国したのでサミットが軽く見えた。中国の存在感が大きくなっている。
 自国の利益になることを共同宣言に入れる時代ではなくなったと思う。世界秩序に対して日本がどういう構想力を持っているのかそれが問われる。核廃絶については(アメリカでなく)日本こそ言い出すべきではなかったか。これから日本はサミットで、エネルギー・環境・核について、こう言う提案をしたいと言うことが求められるのではないか。
 
財団法人日本総合研究所会長 寺島実郎(てらしま・じつろう)

寺島実郎の著作 in Amazon.co.jp

編者感想
自分は古い考え方の人間なのか、国際会議で自国の利益を主張する首脳に対して奇異な印象を持っていた。世界秩序の構想は一番強い国やグループの利益を優先するのでなく、世界の利益が優先されるべきだろう。

テーマ : ビジネス展望
ジャンル : 政治・経済

関志雄 対立から和解に向かう中台関係 2009/07/09

 台湾国民党の馬英九政権と大陸の胡錦濤政権は対立から和解への機運が高まっている。投資も台湾から大陸への一方方向でなく、台湾は大陸からの投資を解禁し双方向の投資が行われるようになる。
 二つの間で自由貿易協定を望んでいる台湾側の事情は、中国大陸が台湾にとってアメリカと日本を抜いて最大の貿易相手国となっているから。また、2010年には中国ASEAN自由貿易協定により、両地域の大部分の関税が免除されるようになる。(台湾はASEANではないので)現在台湾から中国に輸出する場合の関税は5から10%。このままだと台湾の競争力はASEANに比べて大幅に弱まるだろう。
 経済関係は改善著しいが政治関係も改善している。大陸側は台湾に対して武力より平和攻勢を掛けている。
 大陸側が望む平和的な統一にはまだ高いハードルが残っている。時間はかかるが、人権と法治を通じて両岸の政治体制が収斂すれば統一の道が開かれるだろう。
 
野村資本市場研究所シニア・フェロー 関志雄(かん・しゆう)

関志雄の著作 in Amazon.co.jp

編者感想
経済的な理由から両側の関係が和解に向かうというのはとても興味深い。中華人国共和国は中国共産党が指揮する共産主義(を目指す)国家、といわれているが、教育と医療・社会保障の考え方は、その国の東にある資本主義の日本とまったく同じで文明国と呼ぶにはあまりにも貧弱で個人まかせだ。おかげで両国民の貯蓄率はイデオロギーを超えて同じように高い。中国は共産主義の看板を少し書き換えるだけで現状でも統一できるとおもう。

テーマ : ビジネス展望
ジャンル : 政治・経済

関満博 進化する中国内陸部の民営中小企業 2009/07/08

 中国沿海部の企業は世界同時不況で痛めつけられている。一ヶ月ぶりで中国西北部の寧夏回族自治区を訪れた。国内向けの生活用品の製造や砂漠の中のエネルギー基地計画は順調、いい感じだった。
 ヨーグルトのメーカー、カシミヤ企業が拡大していた。また埼玉県ほどの広さで石炭を元に火力発電所、石炭化学コンビナートが計画されている。数百のプロジェクトが進行していて、欧米の企業はたくさん参入しているが、なぜか日本の企業は見当たらなかった。
 電力会社や建設ラッシュのマンションに納入する配電盤の企業が大きくなっていた。世界同時不況で中国の輸出型企業はしんどいが、内陸では巨大なプロジェクトが進行している。日本からは見えにくいが...。

一橋大学大学院教授 関満博(せき・みつひろ)

関満博の著作 in Amazon.co.jp

編者感想
寧夏回族自治区というので今話題の新疆ウイグル自治区のそばかと思ったら、中国のほぼ中央に位置していた。古くから西域の民族と漢民族の混血が行われていた地域で黄河の流域でもあり、農産物も豊富のようだ。寧夏回族自治区のホームページ http://www.nxny.gov.cn/
 80%が漢民族なので、今回の暴動には影響はされないのかもしれない。しかし70年以上前は漢民族は少数派だったはずで、もともと住んでいた民族は「漢民族中国の繁栄」をどう見ているのか知りたいところでもある。あの東西に広い中国には時差がなく北京の時刻を中国の時刻にしている。少数民族の幸福の気持ちまで統一しようとしているのだろうか。地下資源が絡むとさらに生臭くなってくる。

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内橋克人 進む、協同組合の協同 2009/07/07

 同じ地域に足場を組む協同組合同士が提携し連帯を深めていけば、人々の暮らしの安全安心を守ることが出来る。いま協同組合の協同という動きが起こりし始めている。
 1984年に広島県協同組合連絡協議会連合会が発足した。農業、漁業、森林、生活協同組合など地元の11の協同組合が協力してきた。生産者と消費者を分断し、互いの競争をあおるのではなく互いに連帯、参加、協同する。
 「いつまでも安心して暮らせる地域社会」を統一テーマに取り組みを発表。赤いウインナーソーセージに疑問を持ち、生産と消費を保障した。消費者が買い支えることにより食の安全を守れるということを学習した。食べて地域を支える。また、森林協同組合と農業協同組合が連携し、木質バイオマスをハウスの燃料に使うことによりエネルギーの地域内循環を実現。
 生産者と消費者を分断し 市場主義の時代は終わった。遊休地を生協が活用し野菜を栽培、農協が生産指導。生協と農協が提携している。JA広島のビルに『作ると食べるの近距離恋愛』の垂れ幕が印象的。
 協同組合の思想の原点は、1844年にイギリスのランカシャーで28人の職人が1ポンドずつ出して作り上げた。ロッチデール綱領には「食と職がなければ自ら作っていこう」とある。
 協同組合は対抗軸にあるのではなく、中心を共有する同心円であるべき。新たな「公」を創造し前進させるという道につながっていくのではないかと思う。


評論家 内橋克人(うちはし・かつと)

内橋克人の著作 in Amazon.co.jp

編者感想
ボランティアやNGO,NPOでなく協同組合の協同というところが身近で実効があるように思える。消費と生産、エネルギーと森林、さまざまな切り口があって問題を解決する糸口が見つかりそうだ。




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ジャンル : 政治・経済

霧島和孝 雇用収縮に日本はどう立ち向かうべきか 2009/07/06

 生産活動は3月から急速に回復しているが、有効求人倍率は0.44倍で最悪。通常の景気回復パターンならば、雇用は遅行指標なので、景気が底を打った後に徐々に回復する。しかし今回はちょっと違い、経営者が自信をなくしてしまっているようだ。
 また、雇用の収縮は世界規模で起きている。日本も含めて外国でもこれ以上の経済対策は財政的に打てない。
 ここにきて保護主義が蔓延しつつある。このままだと80年前の世界恐慌と同じ悪循環になる。自国の産業・雇用を守ろうとすることが返って世界貿易の収縮と雇用を減らしている。合成の誤謬がおきている。
 日本は農業政策の方針が明確でない。競争力のある分野を育成して農業の市場開放を進めることによって自由貿易推進にリーダーシップを発揮すべきだ。
 医療福祉分野は唯一人手不足の分野。人が集まらない。厳しい仕事にかかわらず賃金が安い。しかしアジアの人たちはそうした条件でも働きたい人は多い。この部分も市場開放し自由貿易にリーダーシップをとることが、日本経済、世界経済にとってもいいことだ。

城西大学現代政策学部教授 霧島和孝

編者感想
保護主義が台頭しては世界貿易に悪影響がでるだろう。農業について競争力を高めて市場開放を進めるのは結構なことだが、食糧安全保障と中山間農業の育成も同時に進めるべきだろう。また、介護医療の分野で外国人を受け入れるのに「日本人がやりたがらない仕事だから」というのはいただけない。働きに来たアジアの人々にも母国に年老いた親がいるのじゃないか。そこは同意できない。

テーマ : ビジネス展望
ジャンル : 政治・経済

藤原直哉 政治の行方とこれからの経済 2009/07/03

 景気は底を打っていない。1996,7,8年に掛けて一旦景気は回復したと政府・民間もとに宣言したが、1997年から金融破たんが始まり戦後最悪の不況に突入した。当時も今も、景気が回復したかに見えて巨大な不良債権が隠されたままだった。
 今回も経済の問題はなにも解決されていない。アメリカの借金・巨大な輸入(にたよる経済)は変わっていない。1997年のことを思い出そう。政府は景気回復を口にし、大手金融機関はつぶさないと言った翌日に大手の金融機関がつぶれた。安易な安心感を振りまくのはよくない。
 アメリカの金融システムと借金による市場はなくなってしまった。こうなってくると強力な政治リーダーが出てくるまでどうしようもない。経済学にはケインズ経済(お金を入れて活性化する)と規制緩和経済(政府がお金を掛けないで経済を活性化する)があるが、今回その両方が破綻した。
 経済学そのものに重大な間違いがあると思う。車や物を買って幸せ、お金がなくて不幸、というのが100年前の経済学だった。今は違っているのではないか。
 3回目の危機が今度来ると、その国からお金が逃げていくだろう。政府の信任が下落する。日本もイギリスもアメリカも、ここは政治の刷新が望まれる。日本の大企業もなんとなくリストラだけやっているところは今度の危機が来るとつぶれるしかない。
 大企業でも次を担えるリーダーが組織の中から出せるかどうかで生き残りが決まる。機動的に「日本版ニューディール計画を」立案できる政府を作ることが必要だ。日本の中に資源が無くならないうちに新しい経済体制を作るべきだ。

経済アナリスト 藤原直哉(ふじわら・なおや)

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編者感想
小泉改革を総括し、どんな政策を実施してどんな社会になったのかフィードバックして次の政策を考えてほしい。個人的にはヨーロッパの社会制度を参考にするのがいいと思うが、どの政治家も構築する社会理念を具体的に語らない。なぜだ。まねでもいいから語ってほしい。私が語っても一笑に付されるが、いっそのことそれをするのもいいかも知れないと思えるようになってきた。

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黒瀬直宏 改正独占禁止法と中小企業 2009/07/02

 今回の改正で課徴金の適用範囲を広げた。排除型独占も適用されるようになった。ゆわいる不当廉売で競争者を排除しようとするもの。家電販売などで多い。お酒やガソリンなどにも。不当廉売の課徴金は売り上げの3%。
 優越的地位の乱用も指定された。セブンイレブンの売れ残り弁当の販売を禁じていたので排除命令が出された。下請けいじめなども。課徴金は市場取引額の1%になる。
 政策当局は不況が深刻化して中小企業の被害が増加し、ようやく重い腰を上げた。遅きに失した感はあるが、前進した。
嘉悦大学経営経済学部教授 黒瀬直宏(くろせ・なおひろ)

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編者感想
だいぶ前に羽田と札幌を結ぶ航空路線にエア・ドゥが格安運賃で参入したら、既存の大手航空会社がほぼ同じ値段で対抗し、とうとうエア・ドゥは破綻してしまったことがあった(現在エア・ドゥは再建されている)。いまだったら排除命令が出されて課徴金が科されていただろうか。改正独占禁止法が経済を元気にするように運用されることを望む。

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金子勝 なし崩しの政策転換と政治の混乱 2009/07/01

 百年に一度の経済危機といわれているなか、「骨太の方針」ががらりと変わった。2005年の「骨太の方針」では金融はアメリカの真似をした。また、国と地方の行政改革(社会保障の削減など)をした。
 2009年の「骨太の方針」では金融立国の言葉は姿を消した。社会保障、医療制度などの構造改革も姿を消した。変わるのはいい、しかし、小泉改革に対する総括と反省がない。総括がないので政策の方針が見えてこない。
 いま地域の政策として何が必要なのかを問わねばならない。有名な知事たちがメディアパフォーマンスを盛んに行っているが、雇用・医療介護は崩壊している地方の現実に向き合わなくてはならないと思う。地域が成り立つ基盤が壊れかれている。
 環境・エネルギーについては産業転換のきっかけにせねばならない。そこで生み出されるエネルギーは地域循環型であり、エネルギー転換に伴う技術開発は中小企業を含めた技術が中心になる。
 また、外交では東アジアの国々との結びつきがたいせつだし、農業政策は所得保障とか、ノンリコース・ローンとかいろいろ考える必要がある。それらの展望を政治家は示すべきだ。そうすれば(国民もそれに向かって)努力するようになる。

慶應義塾大学教授 金子勝(かねこ・まさる)

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編者感想
政策について総括をしないのは官僚だけかと思ったら、政治かもしかり。もともと官僚上がりの人が国会議員をやったりするので、政策の結果検証、費用対効果の評価を行わないのでしょう。それはいかんな。昔はメーカーだったらクオリティコントロール活動でPDCAサイクル(plan-do-check-act cycle)で今行った事業の反省を次に計画するときに活かすように活動したものだ。

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プロフィール
当ブログの編集者は東京都在住40代後半男性(現在失業中)です。就職したら頻繁には更新しなくなるかもしれません。

ニタリクジラ

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写真上のプロフィールを編集できないのでそのままです。派遣やバイトでつないでいますが、状況としては変わっています。
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