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金子勝(かねこ・まさる):グローバル同時不況の危機に直面している 2008/8/20

要約:欧米・インド中国を巻き込んでグローバル同時不況にはいりそうだ。日本は小泉構造改革の失政でそれに対する対応が出来にくくなっていて、とても危険だ。日本の国内的な雇用などの問題を建て直し、将来に向けた補正予算を組んで、東アジア域内で安定した経済圏を作るべきだろう。

昨日のニュースで日銀は「景気は停滞している」として2ヶ月連続して下方修正しています。日本もマイナス成長になってきているんですね。(山下アナウンサー)

年率換算で-2.4%の成長でしょうか。これはグローバル同時不況がもたらしたもので、通常の景気循環のせいではない。事態は深刻だ。

にもかかわらず、日本は小泉改革がもたらした付けによって政策的な対応能力を失っているという点におおきな問題がある。

アメリカだとおおくのエコノミストがこれから経済は悪化するという見方をしている。今朝のニュースでも住宅価格の下落率が17%になってきた。今後その傾向はますます続く。
7月の対前年度月で見ると55%差し押さえ物件の率が増えている。差し押さえ物件が中古住宅市場に吐き出されてくるので、需要供給がより深刻になる。
それから2004年以来購入された住宅価格が担保価値割れになるリスクが高い。5年程で金利が高くなる、オプション付き変動金利型住宅ローン、つまり日本で言う「ゆとりローン」これが問題になってくる。2009年の4月から中間層向けの ALT-A について金利変更の波(上昇)が来てかなりの債務不履行率が予想(40~50%)される。金融機関はそれに備えていない。引当金を積んでいない。

それからもう一つは、商業用不動産担保証券。ショッピングモールの空き室率が上昇している。チェーン店の閉店も14万件を越えるだろうといわれている。
さらに、向こうの新聞によると、今ホテルバブルらしい。新しいホテルが去年から27%増加して6000ほどになっている。全体で80万室増える。ところが、部屋の占有率は去年から5%落ちて、65%に下がっている。なのでこれもはじけるだろう。投資銀行がもつ商業用不動産担保証券の損失がまた膨らむ。

2007年にアメリカはマイナス成長に入っている。ハーバード大学のケネス・ロゴスが「今問題なのは不況かどうかではなくて、不況が2年で済むか10年か、これが境目だ」といっている。

これが欧州にも波及していて貸し渋り(信用収縮)がどんどん進んでいて、欧州でもEUを中心として住宅バブルの崩壊が始まった(住宅価格の下落)。軒並み成長率下方修正が始まっている。ユーロ圏全体でも今年の第2四半期で成長率が-0.2%になった。東欧もインフレで危ない。
中国・インドも成長率下落が始まっている。日本にとって重要な輸出先である中国は、元高で対米輸出が減って、資源や食料インフレの中で企業物価が上がっている。うまくソフトランディングするか分からない。

同時不況がなぜ深刻かと言うと、先進諸国や各地域の景気循環がずれていた(景気の位相が合っていなかった)、ずれるとクッションになる。ところが同時不況は互いの輸出を減らしていくので、不況を深刻化させてしまう。日本は輸出依存で成長してきた、小泉改革はそういうものだった。日本にとって極めて危険な兆候だ。

こういう世界状況の中で日本経済は今どういう状況なのか改めて整理してお話していただけないでしょうか。(山下アナウンサー)

小泉構造改革で生んだのは、村上ファンドとグットウィルとかこう言う企業だけで、新しい成長分野を生んでいない。
金融立国を目指したが、そのモデルのアメリカがこのありさまで、しかも政策的に言うとインフレターゲット派というのがあって、これと(小泉改革は)結んで0金利金利政策をずっと続けてきた。それが円安を誘導して、ひたすら輸出だけで成長する、そういう脆い経済体質にしてしまった。

他方で労働市場の規制緩和を続けて非正社員・雇用の流動化が進み、年金・医療・介護などの社会保証を歳出削減で破壊したので格差の拡大が止らず、内需は低迷。ここにグローバル同時不況がきているので(小泉改革は)非常にまずい状況を作ってしまったということ。

皆さんお気づきでないが、小泉・竹中路線といわれるのは、増税なき財政再建路線というので、財政赤字を膨らましたので、300兆円くらい膨らまして今800兆円の財政赤字をつくった。だから財政出動しにくい。おまけに0金利を続けたので政策金利の余地は0.5%しかなくなった。財政・金融政策の余地がない。
しかも環境エネルギー政策でブッシュ政権に追従したので、欧米のような再生エネルギー可能エネルギーへの転換が遅れて原油高に対応できていない。
思い切った転換を図らないと非常にまずい。小泉構造改革の失敗を反省して思いきった政策転換をしないとだめだという状況だ。

その思い切った政策転換についてはどういうお考えでしょうか?(山下アナウンサー)

3つポイントがある。

  1. 雇用や社会保証を早急に立て直すことを優先する。所得の再分配を強化する。このままだと内需がますます減少する。既にいろんな悲惨な事件が起きている。社会が持たなくなる。
  2. 補正予算を組むのは良いが、小泉改革の失政で大きな規模が組めない。その中で石油高・食料高に対応しつつ将来に繋がる産業政策を大胆に組まなくてはいけない。自然再生エネルギーへの転換、食料自給率を高める農業や地域政策の充実をしっかりやっていく。
  3. いまのところ一ドル110円くらいだが、将来のドル暴落に備えて東アジアレベルで通貨や貿易の連携を強めていく。対米輸出依存ではなくてアジア域内でどうやってクッションを作るかということを真剣に考える。


2008年 8月 20日 水曜日 金子勝(かねこ・まさる):グローバル同時不況の危機に直面している


編者感想: 戦争に負けたからといって対米追従を続けてきた戦後の日本だか、米軍もゆっくりと日本から(アメリカにとって必要がなくなったので)撤退しようとしている。この際アジアの日本として足元を見直して見るべきだろう。20年後、50年後の中国・韓国・北朝鮮・ロシヤとの関係をイメージして安定したビジョンを考えてみたい。金子勝氏の考えに賛同する。
 金子勝氏は山下アナウンサーが言葉に詰まるほど小泉構造改革をみそくそにこき下ろしていた。実は私の後期高齢者である両親も(医療・年金について)「小泉はイカン、小泉にはやられた」と今でも話している。福田首相、何とかしてやってください。

テーマ : ビジネス展望
ジャンル : 政治・経済

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