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関志雄(かん・しゆう):アメリカ発金融危機の中国への影響 2008/10/30

要約:米国発の世界的な金融危機で大変な状況だが、IMFの推計によると中国経済への影響は限定的で、中国当局は景気刺激策を発動できる余地が大きい。また、外貨準備高も大きく、その政治体制から迅速な経済対策が可能で、中国の世界経済成長に対する寄与率が高くなるだろう。今回のことで中国はグローバル大国として台頭するきっかけになるだろう。


関志雄の著作 in Amazon.co.jp

サブプライムローン問題をきっかけに世界経済は大変な状況ですが、中国は最後の砦とも言われています。ほんとに大丈夫なんでしょうか?(浜中アナウンサー)

中国経済は2003年以来連続して2桁成長を遂げたが、ここにきて緩やかな調整局面に入っている。それでも今年の第三四半期の経済成長率は前年比9%達しており、深刻な金融危機に見舞われているアメリカや日本、ヨーロッパと比べてむしろ好調さが目立っている。

サブプライム問題を契機に米国経済が急速に冷え込んでいるが、中国経済の影響は限定的と見ている。確かに中国は対米輸出の対GNPで見たいわいる「対米輸出依存度」が日本のそれを大幅に上回っている。本来なら、これを反映して中国は日本以上に米国の景気動向に左右されやすいはずだが、それとは逆にIMFの推計によると、アメリカの成長率が1%減速すれば日本の成長率が0.3%押し下げられるが、中国の成長率は0.3%しか下がらないという結果になっている。

それは次の二つの要因がこの意外な結果をもたらしている。

  1. 中国の輸出が大きい割りにはその中に海外から輸入された部品や中間財が多く含まれているために、日本とくらべて国内でつけた付加価値が少なくなっている。
  2. また、中国は日本とくらべて厳しい資本規制がひかれているため、海外との金融面のリンケージが薄くなっている。

世界的な金融不安・世界的な景気の減速、中国政府一人が全く無関係と言うわけには行かないと思いますが、(中国政府は)どんな対策をとろうとしていますか?(浜中アナウンサー)

中国経済も減速を余儀なくされているが、当局は金融・為替・財政政策など、景気刺激策を発動する自由度はまだ十分確保していると見ている。
まず、景気が減速するに連れてインフレも沈静化に向いつつある。9月のインフレ率は4.6%とピークであった今年の2月の8.7%を大幅に下回っている。これを背景に金融当局は9月以降金利を引き下げることや預金準備比率引き下げるなどそれぞれ二回にわたって実施している。今後金融緩和の余地がますます広がるものと見られる。
また、人民元の引き上げ圧力も収まりつつある。人民元の切り上げは昨年来加速していたが、7月中旬以降ほぼ、一段落している。その結果、人民元の切り下げを含む為替政策の自由度も高まっている。
さらに中国は財政面においても減税や支出拡大を通じて景気を刺激する余裕をもっている。

日本と異なり、中国は財政黒字を保っており、国債残高の対GDP比も2割程度にとどまっている。10年前のアジア金融危機のときに中国は積極的財政政策を中心に景気対策に取り組んでいたが、今回も必要に応じて減税やインフラ投資の拡大などの財政政策が発動されると予想される。

中国はこの未曾有の世界的な経済危機を免れるとお考えでしょうか?(浜中アナウンサー)

そのとおりだ。中国は1.9兆ドルの外貨準備を有しているため拡張的金融財政政策をとって内需の拡大を図った結果、仮に経常収支が大幅に悪化しても直ちに外貨不足に陥ることは無い。また、アジア通貨危機当時のタイや韓国、インドネシアのように通貨の投機に逢い、大幅な通貨の切り下げを余儀なくされる心配も無い。
さらに、危機に直面したときは、コンセンサスの形成に時間が掛かる民主主義体制下の先進諸国よりも集権体制を取っている中国のほうがすばやく対応できる。

関さんのおっしゃる中国の一人勝ちの状態は今後も続くのでしょうか?(浜中アナウンサー)

米国発の世界的な金融危機は今年に続いて来年も更なる景気の減速は避けられないと見られる。10月に発表されたIMFの予測によると、2009年の主要先進国の成長はアメリカが0.1%、ヨーロッパが0.2%、日本が0.5%と低迷し、これを反映して2009年の世界成長率は3.0%になり、2007年の5%、2008年の3.9%と比べて大幅に減速すると予想される。その結果、日米欧の世界経済成長の寄与度は合わせても0.1%程度にとどまる。これに対し中国は原則基調が続くものの2009年の9.3%というひかくてき高い成長率が維持できる、とIMFが予測している。中国のGDP規模が世帯全体の12%に当たることをあわせて考えると中国による世界成長率への寄与度は9.3%*12%つまり、1.12%に上る。このことは、予測される世界経済税調率3.9%のうちで4割にちかい部分が中国によるものであることを意味する。

今回の米国発金融危機は、まさに中国がグローバル大国として台頭することを象徴する出来事になりそうだ。

2008年 10月 30日 木曜日 野村資本市場研究所シニア・フェロー 関志雄(かん・しゆう):アメリカ発金融危機の中国への影響


編者感想: 中国は今回の金融危機で経済大国へとなるわけか。中国も世界の工場と呼ばれて加工貿易をしているわけだが、日本と違って個別の輸出品の付加価値を大きくすることに力をいれるのではなく、量で稼いでいることに気づかされた。国土の狭い日本人は常識的に・アプリオリに土地生産性を上げよう(付加価値を高めよう)と考えるが、大陸的な思考の中国人は安い労働力と枯れた技術や安定した生産技術で分母を大きくしてその分子に当たる利益を最大化している。決して付加価値を高める事はしない、しないが故に今回の金融危機の影響が小さかった。経済活動(金儲け)にはいろんなやり方があるもんだ。
 共産主義の国家が資本主義世界最大のGDPをたたき出す国になろうとしている。目の前でそれが見られるかもしれない。








テーマ : ビジネス展望
ジャンル : 政治・経済

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