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関志雄 転機を迎える中国の地域格差 2009/06/11

 中国では沿海地域と内陸部の地域格差がある。政府は沿海部から内陸部へと産業の移転を行ってきた。今後、中西部が沿海部を追い上げる。「雁行形態」、衰退産業を海外に移転しながら新しい産業を受け入れる、という地域全体の産業高度化のプロセスを指す。
 雁行形態は中国のような大きな国では国内でそれを実施することが出来る。中国政府は中西部への産業移転の為にインフラ整備、人材育成、展示会の開催、融資の優遇などを行っている。
 今年3月の全国人民大会で温家宝首相の政府活動報告で輸出指向型産業の中西部移転を奨励した。履物、アパレル、プラスチック製品といった労働集型産業の中西部移転は進んでいる。
 マクロ経済の数字を見ると、東部よりも中部、中部よりも西部の成長が顕著になっている。2009年の輸出不況では東部は落ち込んでいるが、中西部は輸出依存度が低いのでその影響は小さい。
 昨年の11月に発表された4兆人民元(日本円で50兆円)の景気対策が中西部、中でも西部に集中しているので、2009年第1四半期のGDP成長率は西部が10.5%、中部が7.8%、東部が7.2%。2007年からの成長率の西高東低が定着した。
 地域間の発展の格差は、発展の初期段階で拡大し、ある程度の所得水準に達しでから改善に向かう、という傾向がある。中国でも30年間の高成長を経て産業移転をきっかけに、これまで拡大してきた地域間の格差は転換しようとしている。


野村資本市場研究所シニア・フェロー 関志雄(かん・しゆう)

関志雄の著作 in Amazon.co.jp

編者感想
 中国は日本のように自由に住居を移転することが出来ないので、強烈な都市への人口集中が起こらなかった。また、貧しいなりにも中西部の黄土で畑を耕す人々はそこで生活を続けている。日本ほど廃村や限界集落の問題は大きくない。人がいれば小売、学校、病院、流通、などの小さいけれどもその地域に必要とされる産業・雇用がある。国全体の経済の面から見ると非効率だが、国を治める視点からみると、人口を一極に集中させない、国土に偏り無く住まわせる政策は中国にとって歴史が示した基本的な政策なのだろうと思う。
  その歴史的な政策のおかげで発展の遅れていた中西部に公共事業でインフラ整備をすることでその地域が発展している。一方、いまの日本で地方に公共投資でインフラ整備をしたら、「道がきれいになったらそこに住んでいる人たちはより便利な都市に引っ越した」ということの繰り返しになるだろう。住むところを自由に選べることと国土の偏りのない発展をうまく両立出来ないものだろうか。

テーマ : ビジネス展望
ジャンル : 政治・経済

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