スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

関満博(せき・みつひろ):中山間地域の農産物直売所 2008/4/16

道の駅などで直売所を良く見かけるようになった。一説によると年間4000億円くらいの市場規模になっている。年間の増加率が10%を越えている。現在わが国唯一の成長産業とも言われている。

当初は農家の夫人達が農協に出せない農産物を自主的に販売するというところから始めた。現在それが進化して、むしろ特殊な農産物は直売所に置かれるということで消費者に歓迎されている。
進化・歓迎された要因は二つある。
1.農家のご夫人達が日本の農業市場初めて預金通帳を持ったこと。農協に出していると、売上は全て農家の世帯主の預金口座に振り込まれるが、直売所の売上はご夫人達自身の口座に振り込まれること。モチベーションが上がった。
2.レジ(売り場)に立つので消費者に直接接触して市場の要請を知ることにより彼女達が工夫を重ねたこと。農協に出すと(流通の)取り扱いが簡単なように品種が限られてくるが、消費者のニーズを知ることで、今は栽培されなくなった作物や新しい野菜を栽培するようになったこと。残ったものは加工品にするとか、農家レストランに展開していく傾向がある。このことが新しい雇用も作り出していて、中山間地域では希望の星となっている。

島根県の出雲地方にある3つの直売所を訪れた。
1.島根県飯石郡飯南町 「青空市ブナの里」始めは週末市場から2002年より道の駅に隣接する店舗へ。会員は67人、半数は70歳以上。月一回休みの通年営業。昨年の来店者数は9300人、売上高7500万円。直売所の会員一人当たりの年間売上高は100万円を目標とされるので、それを超えている。個人ベースでは500万円以上の人もいる。「自分で値段をつけて売っている。それが元気の素」。
2.出雲市に合併された旧佐田町 「NPO法人まめだかネット」1998年に地元のスーパーに女性グループが野菜を持ち込むところからスタートした。合併により今は農協を中心にNPO法人化してている。会員約240人、平均年齢70歳。2005年度の売上は5200万円、会員一人当たりの平均売上は30万から40万円(年間)。生産者みずから生産物を持ち込むことが多いが、中山間地域の高齢者にとっては難しい場合もある。そのため32箇所の集荷場所を決めて週三回NPOの車が集荷している。高齢化と人口減少が進む中山間地域の直売の究極の形かもしれない。
3.出雲市に合併した旧加茂町(編者注:旧加茂町は出雲市の南に隣接する雲南市に合併されている)の市街地に展開している「加茂遊学ファーム」 もともと加茂町には小規模な直売所が5ヶ所あって、それらを網羅するようなものに変えて行くため6人の有志が集まり株式会社にした。出荷する方が134人、出荷する人は販売には立たない、遊学ファームに委託する。年間売上が約6000万円、出荷者一人当たり45万円。出荷者の多くが農協系の直売所にも生産物を出している。遊学ファームの店舗は道の駅などではなく住宅街の中にあるので、住宅街の人の希望にも応える意味で直売所とミニスーパーの役割を期待されている。バナナなどのよそからの仕入れ品が15%ある。近年近くに農協系の直売所が出来たので方向性(直売所かミニスーパーか)を模索している。

地域条件が違うので直売所の形も様々。いずれにしても中山間地域の農業生産者に希望を与えている。これまで農協に依存していた生産者の方たちが自分達で(販売して現金を得ることを)考え始めた。


2008年 4月 16日 水曜日 一橋大学大学院教授 関満博(せき・みつひろ):中山間地域農産物直売


編者感想:四国の山間地に住んでいる私の両親もほんの少し農産物直売に参加している。地域内の直売所と、道の駅、そして確か農協が音頭を取って100Kmも離れたニュータウンのスーパーに直産コーナーを設けて週一回出荷している。直売所の方は地産地消で購買者も地元の人だ。悪いわけではないが、性格が煮詰まった年寄りよろしく(笑)「作ったから買え。出来た物を買え」というスタンスで、買う側・食べる側に立った工夫をしてない。道の駅では、観光客を想定していて地元の人間から見たら価格設定が高い。これではリピーターになってもらえない。また、遠く離れたスーパーで売ったら輸送費が大変だろうと聞いてみたら、そのとおりで輸送業者が儲かっているだけだという。
 農産物は利益率がとても低くて、(自分の人件費をのぞいた)肥料、自動車・機械の燃料などの原価を差し引いた残りの利益は、物によれば売上の1,2割だとか。耕地の少ない山間地なので生産量は少ないがとてもおいしい米、お茶、蜜柑、豆などを生産している。それを季節ごとに送ってもらって東京で味あわせてもらっている私としては、うまく流通させて正当な対価を得られればいいのにと思う。しかし、たまに帰省して見ると、よそでやっていることを真似するだけで、地元独自に産地直売で活性化しようとする・それを支援する人材が全くいない。しかし足を引っ張る人はまだいる。市場規模が4000億円にもなったのなら、いろんな中山間地域に本気で取り組む人が出てきて欲しい。

青空市ブナの里 直売所 http://www.r-yamanami.com/rest/buna.html
加茂遊学ファーム法人化の記事 http://www2.pref.shimane.lg.jp/nogyogijutsu/gijutsu/genti-jirei/fukyu-jyouhou/07039unn003.html










テーマ : ビジネス展望
ジャンル : 政治・経済

コメントの投稿

非公開コメント

FC2カウンター 2008/3/24~
プロフィール
当ブログの編集者は東京都在住40代後半男性(現在失業中)です。就職したら頻繁には更新しなくなるかもしれません。

ニタリクジラ

Author:ニタリクジラ
写真上のプロフィールを編集できないのでそのままです。派遣やバイトでつないでいますが、状況としては変わっています。
また形式を変えてはじめます。

カレンダー
03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
リンク
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
小さな天気予報

-天気予報コム- -FC2-
カテゴリー
RSSフィード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

QRコード
携帯電話からもご覧になれます
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。