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鈴田敦之(すずた・あつゆき):消費者庁設立の意義 2008/4/28

23日に消費者行政推進会議で福田総理大臣が消費者行政の司令塔として消費者庁を発足させたい、と表明した。委員会が結論を出す前に総理大臣が具体的な行動を示すのは珍しい。
各省庁の消費者に関連する法律・人員を移管して消費者行政の司令塔にしようということ。消費者庁は金融庁と同じ扱いで内閣府の外局とする、というもので、この秋の国会に法案提出し、来年度から実施したいと言うのが政府の考え。

このところ福田内閣は、年金問題・後期高齢者医療保険の問題など前の内閣の懸案処理に追われてきた。こんどの消費者行政の問題では前向きな審議を出そうとしているのだろうと思われる。

先ごろの農薬入り餃子事件がきっかけで消費者庁設立の背中を押したと言っていい。子供が重態になったが保健所から厚生労働省に届いて動き出すまでに一ヶ月掛かった。これは(役所の)問題意識の薄さであり連絡体制の遅さ・不備だった。縦割り行政の弊害といっていいかもしれない。ほかに、(対応に時間が掛かったものは)「牛肉偽装事件」「ガス瞬間湯沸し器による一酸化炭素中毒事件」などがある。
これは、生産者を対象とする産業育成行政と消費者行政を行なうと相反性があるからで、同時にやるのは難しい。世の中の変化とともに消費者行政も変えていく必要がでてきた。
    消費者行政がクローズアップされたのは、1960年にアメリカのケネディ大統領が就任早々に出した「消費者主権宣言」がきっかけだった。
  • 安全を求める権利
  • 知らされる権利 
  • 選ぶ権利
  • 意見を聞いてもらう権利 
  • 救済を受ける権利(後に追加された) 
  • 消費者教育を受ける権利(後に追加された) 

今日はグローバル化していて水際の税関による取締りでは限界があり、業者のモラルに頼るのでは問題がある。
市場主義経済化で企業は当然利益を(最優先に)考える。IT化は便利ではあるが、犯罪などの悪いことにも使われる。現代の日本社会は高齢化・少子化・環境問題などなど非常に複雑化している。各省ばらばらではなく、迅速統一的に運用することが必要。

単に「消費者庁」という組織を作ればいいという問題ではない。環境、福祉などの問題に対応する行政はみんな縦割り。(この消費者庁の設立によって省庁横断的に対応している)このような横割の問題を重視することが必要。

産業育成から国民・消費者主役の行政への転換、輸出主導から内需主導の経済への転換、様々な面で今日本は転換を求められている。(今回の「消費者庁」発足が)そうしたことに起爆剤になればいいと思う。

関係省庁はこぞって反対の声を上げている。役所は「法律」つまり権限、人員、予算の3つを奪われてしまうことに危機感をもっている。しかも、問題が起これば消費者庁の指示を業界に取り次ぐだけの存在になってしまうかもしれない。
反対の理由として「専門性が必要」「役所の業務全体が関連しているので消費者関係の部分だけを取り出すのは難しい」など。これをどう処理するか。
民主党は、内閣から独立して各省庁に勧告権を持つ消費者保護官を新設することを提唱している。これは行政の組織に入れるのではなく、外側から監視して勧告する。
私は、どちらが効果が上がるのかという点で議論したらいいと思う。消費者も注目して大いに発言して欲しい。

この構想の実現は福田首相の指導力次第。環境庁を作ったときも関係省庁はこぞって反対した。時の佐藤栄作首相がこの反対を強く押し切って作ったという経緯がある。

形だけの組織になって機能しないようなことになるのが一番問題。最近の改革は看板だけ変ったけれど本質的には変らないようなものも目立つ。
消費者行政を本当にやろうとしたら消費者の意見を広く取り入れると同時に、調査権限とか罰則なども必要になってくる。大規模なものにならざるを得ない。それだけのことをやる決意があるのか、出来るのか大きな問題。注目していきたい。


2008年 4月 28日 月曜日 評論家 鈴田敦之(すずた・あつゆき):消費者庁設立の意義


編者感想:今までの政治・行政は付加価値をつけて生産する産業・企業の支援をしていた。「消費者庁」の設立は、サービスを含む生産物に最終的な価値を与える消費者が主役で、消費者の側から産業・企業が優良なとなるように育成し、そしてよりよい日本社会になることを目指している。あたりまえと言えばそのとおりだが、経済のためにも日本でも遅ればせながら消費者主権宣言を踏襲して立派な「消費者庁」を作って欲しい。福田首相、民主党しっかり議論してね。

不勉強で「消費者主権宣言」なんてものがあることを知りませんでした。英語のwikipediaにはそれが載ってたけど、日本語には無い。日本語のwikipediaの関係者はぜひ日本語に訳して欲しい。

Consumer Bill of Rights(消費者主権)の Wikipedia 記事(英語) http://en.wikipedia.org/wiki/Consumer_Bill_of_Rights

消費者主権宣言」の解説記事 http://homepage2.nifty.com/shokuiku/subspecial0407.htm

テーマ : ビジネス展望
ジャンル : 政治・経済

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私は内橋克人さんや金子勝さんの評論に共感を覚え、不定期・週3回ほど聞いております。このサイトの数日前に発見して驚いています。放送された内容が的確にメモにされていて、大変ありがたいです。今後とも、続けて頂きたいと願っております。
PS.内橋さんが最近登場されなのはなぜなんでしょうか??

ご覧いただきありがとうございます

失業して求職中なので(ヒマなので)勉強もかねてこのブログを作っています。参考になれば幸いです。
放送内容をある程度要約して記事にするよう心がけています。

番組の案内によると、「内橋克人さんはご自身の都合でしばらくの間お休みします」だそうです。

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