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伊藤実(いとう・みのる):労働者派遣法を考える 2008/6/19

派遣労働者はどういう位置付けで考えればいいかここから糸口に伺っていきたいと思います。(山下アナウンサー)

最近何かと派遣労働者・派遣社員が社会的に問題になっている。そもそも「派遣」というのはどういう働き方だったのか、それが今どう変ってきたのか考えてみる。

パート・アルバイトは働いている企業に直接雇用される。ところが、「派遣」というのは直接雇用されるのは他の会社で、その会社から実際に働く会社にそれこそ「派遣」されてくる働き方。間接雇用といわれている。
人手不足が深刻になった1980年代にそういう働き方をする人が増えた。当時、請負という働き方は法律で認められていたが、派遣という働き方は認められていなかった。
    1986年に「労働者派遣法」を作り、13業務に限定していた。それらの業種は2種類あつて、
  • 同じ企業に入って長期雇用で経験を重ねて技術技能を伸ばす、という働き方で無いもの。専門的な職業あり、同時通訳とか。
  • 特段、長期雇用で一所懸命いろんなことを学ぶという種類ではない仕事。駐車場の管理人とか。

しかし、当時派遣で働いていたのは多くが若い女性で、一般事務の仕事だった。(この仕事は上の2種類の業種には当てはまらないので、それに加えて)「ファイリング」という仕事を加えて「労働者派遣法」の13業務とした。

その後、バブルがはじけて不況になり、雇用を増やす目的で次々と規制緩和をしていった。派遣法も16業務に増えていった。1999年には(最後には)警察・医療を除いて原則自由となった。さらに、生産現場にも派遣を認めた。

その結果、この間に正社員が減り、非正社員が非常に増えた。ただ、パートタイマー・アルバイトは増えていない。増えたのは派遣労働者とか契約社員。
パートタイマーと派遣社員で大きく違う点がある。パートタイマーは主婦の人が多いので(自分の意志で)正社員にはなりたくないと思っている。一方、派遣で働く方の中には本来正社員で働きたかったのに働けなかったということで、もともと正社員になりたい人が派遣社員として働くことになっている。本来の「労働者派遣法」が目指していたのとは違う社会状況になってしまった。

規制緩和したのでどんどん派遣業者が新規参入してきたので、中には違法行為をする業者も出てきた。それから派遣労働者を受け入れている会社でも「偽装請負」にして業務停止処分された企業もある(請負労働者とした場合には労働基準法が適用されず、派遣先企業側が請負注文者の立場を取って自由に契約解除してしまうなどの「メリット」がある)。

今は規制を緩和しすぎて大混乱になってしまっているという状況だ。

働く人は商品とは違う。人が働くことに対して(今の混乱した状況を)整理する必要がある。どう考えてもほとんどの職種で日雇い派遣が可能というのは変だ。
    派遣にも二種類あって
  1. 登録型(一般労働者派遣):派遣会社に登録して仕事のあるときだけ働く。特に日雇い派遣で一日ごとに仕事があったり無かったりする場合は大いに問題あり。
  2. 常用雇用型(特定労働者派遣):派遣会社に常用雇用として雇われている。技術者が多い。これはほとんど問題がない。
  3. (伊藤氏は言及していないが「紹介予定派遣」というのもある。これは派遣先企業での一定期間派遣社員として勤務した後に派遣先企業と派遣社員が合意すれば、派遣先企業で正社員・パートなどとして直接雇用される)

派遣という働き方は、派遣する会社とそれを受け入れる会社がある。力関係は受け入れ先の会社が強いので、受け入れ先(派遣先)の企業でやるべきことを派遣する会社に押し付けていることも多い。

派遣先企業も便利だからという理由で片っ端から派遣労働者を使うという考え方は修正する必要がある。


2008年 6月 19日 木曜日 労働政策研究研修機構統括研究員 伊藤実(いとう・みのる):労働者派遣法を考える


編者感想: 派遣労働には働く人はもちろん、派遣元・派遣先の企業にも金銭を除くとなにもメリットが無い労働形式だと思う。(失業中の私が言うのもなんだが)どんな労働であれ労働対価の多少・有無にかかわらず働くことはその人の生きることであり、時が経てば人生ということになる。また派遣元・派遣先の企業にとってはその場しのぎの癖がついて、人(社員)を育てるという意識が抜け落ちてしまう。多くの経営者が「企業は人だ」と言っているが、組織に人を育てる機能が無いと自己増殖できないことも分かっているのだろうか。必要なら直接雇用すればいい。そのコストは後になって必ずプラスになって返ってくると思う。
 「ショートワークス」などとカタカナ言葉で日雇い労働派遣を謳う企業もあるが、江戸時代の人足寄せ場と同じではないの?昔の人足寄せ場の悪い親方は日雇いなのに日払いせず月払いにして高利貸しの資金にしてたりするけど、今の派遣企業はきちんと日払いしているのだろうか?
 また、日本経団連会長の御手洗冨士夫氏は偽装派遣の問題について「請負労働者に技術指導できないのが制約になっている」、「偽装請負のおかげで産業の空洞化が抑止できている」といった主張をして日本経団連会長の権威と見識を大いに下げてくれた。キャノンはいい会社と思うけど、二代目社長で老害の出ている経営者の実例だ。そういう経営者が、今日の派遣労働者・派遣社員の問題を社会的に拡大した一因だとおもう。

テーマ : ビジネス展望
ジャンル : 政治・経済

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